日記-5
何もない日であった。すなわち、何もする気が起きない日であった。
昨日の出来事が祟ってか、頭が揺れる様な痛みでいっぱいであるから、安静にしていた。
起き上がるのさえ苦しいので、しばらく寝ているとする。
さて、こうなると哲学するに至る。整形についても思いを馳せてみた。
誰に求められるでもなく、私は綺麗でありたいと夢想する。故に、顔を作り替えるのを望むのだ。
綺麗でありたい。その一心である。刹那的であるが、切実な願いである。
そして私がルッキズムより解放される唯一の手立てである。これにより何度も希死念慮に苦しめられた。
どうあがいてもアンチ・ルッキズムは、見た目が優れている人のみである。そうでなければならない文化だ。故に唾棄する。
私がそうであった様に、自らの見た目に絶望しているものは、まず他人の見た目を気にする心的な余裕がない。
全く悪しき文化である。アンチ・ルッキズムは大多数のノーマルのための文化でしかない。
故に私はアンチ・ルッキズムに傾倒しない。
ただ、ルッキズムから解放されるのを望むばかりである。